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うどんとラーメン 〜108回〜

ちからの公式サイトより
ちからの公式サイトより

高松支社に転勤したばかりの頃、週5回くらいうどんを食べていました。半年後の健康診断で中性脂肪と血圧が大幅にアップ。血糖値も上がっていました。うどんの食べ過ぎのせいではないかと感じたのです。

 

実際、当時の香川県は糖尿病比率が高く、全国的にもワースト県でした。原因は小麦粉と塩で作られるうどんにあるとされ、サラダ等の野菜を一緒に食べることが県内で推奨されていました。

 

3年間の高松生活から広島に帰り、当時よりうどんを食べる回数は減ってしまいましたが、一度身についた習慣を変えることはなかなか難しい。ついついうどん屋に入ってしまう。実は広島にも有名なお店があるのです。

 

昭和10年に広島市内で創業し、現在では広島市を中心に直営店31店舗(2016年9月現在)を展開する一大うどんチェーン店「ちから」。広島市民なら「ちから」の赤い看板を見たことがない人はいないでしょう。

 

いりこダシが効いていてスープが特に美味しい。飲み干してしまいます。昭和生まれの我々世代にはとても懐かしい味なのです。ただ讃岐うどんと比較すると、コシがないというか柔らか過ぎる。

 

単純に讃岐うどんと比較することはできません。別物だと思うのです。広島の他のうどん屋もそうですが、松山で有名な「ことり」や「アサヒ」のうどんも柔らかい。(ま、あれは鍋焼きですけど。)

 

そんなこともあって、広島に帰ってきてから「ちから」でうどんを食べる回数も減ってしまいました。いえいえ「ちから」には相変わらず良く行くのですが、うどんじゃなく、ラーメンをいただくようになりました。

 

先週は2度も「ちから」のラーメンを食べてしまった。汗。本来、広島はうどんより、ラーメンの方が勢力の強いエリアだと思います。うどん屋の「ちから」がラーメンを作ったのもそのせいかもしれません。知らんけど。

 

ラーメンというより「中華そば」というべきかもしれない。昔懐かしい素朴な醤油味です。広島ラーメンの特徴は豚骨と魚介類を加えたスープの色が白濁していて、鶏ガラがメインで茶色い尾道ラーメンとは対象的です。

 

「ちから」の中華そばは3種類のバリエーションがあるのですが、伝統的な広島ラーメンである「伝や味」がおすすめです。「伝統のやさしい味」という意味を込めて「伝や味」と呼んでいるらしい。

 

売上拡大のためか、3種類に増やしたラーメンに加え、最近流行りの汁なし坦々麺や辛口つけ麺まで勢ぞろい。少しバリエーションを増やしすぎてうどん屋なのかラーメン屋なのか分からないお店になってきました。笑。

 

前回のブログ「むすびのむさし」に続き、「うどんのちから」を紹介してみました。「むさし」も「ちから」も広島の生活に根づいたお店なので、来広された折にはお好み焼だけでない地元民の食文化に触れてみてください。