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「肉離れ」になってしまいました! 〜129回〜

※イメージです。
※イメージです。

土曜日はなるべくジムに通うようにしています。コロナになってから、運動不足が常態化して、定期的に体を動かす機会を作らないとどんどん肉体が老化していくような気がします。

 

お盆前の12日土曜日夕方、いつも通りジムに行き、いつもの通りストレッチをしました。その後は1人で筋トレ、有酸素運動と続けるのですが、なぜかスタジオのプログラムに参加する気分に…。

 

ズンバとかヨガとか様々なプログラムが用意され、私もいくつか体験したことがあるのですが、先月時間変更で組み込まれた「ステップ」というとても簡単なワークに参加しました。

 

それほど負荷のかからない脚の運動なのですが、始めてから数分後、左ふくらはぎに「ブチ!」という音と同時に痛みが走りました。なんと「肉離れ」になってしまったのです。汗

 

交互に足を上げ下げするメチャ簡単な運動なのに、なんで⁉︎ 翌朝、日曜当番医の整形外科で湿布とロキソニンを大量にもらい、松葉杖と一緒の生活がお盆と共に始まりました。泣

 

全治6週間とのこと。ふくらはぎが伸びる普通の歩行になると激痛が走ります。会社に通うのもなかなかの重労働。少し歩いては休み、また歩いては休む。少しの移動も時間が掛かります。

 

こういう時は本当に健康の有り難さを感じます。まわりの人々が普通に歩いていくのが羨ましい。混雑する朝の通勤時間に松葉杖をついて歩く私を迷惑げに見る人のなんと多いことか。

 

急いでいるとき、電車やバスに車椅子で乗ってくる方を、イライラした気持ちで見たことはありませんか? 乳母車や大きなスーツケースでさえ、邪魔だと思ったことはありませんか?

 

当事者になったとき、世間の人々の対応の違いをすごく感じます。あまりに通勤が苦痛だったので、昨日はタクシーで会社に行きました。勤務先は広島市内中心部のテナントビルです。

 

タクシーを降りて、ビルのエレベーターに乗るとき、大手ビールメーカーA社の男子社員が私を先に通すと透かさず「何階ですか?」とボタンを押してくれました。さすがAビール、爽やかな好青年です。

 

ランチを食べにいくのも大変です。少し歩いては休み、また歩いては休む。暑さも尋常じゃない。狭い歩道であからさまに邪魔ものを見るように避ける方も。すれ違うときに茶髪の中年女性に舌打ちされました。

 

食後になんとかビルに帰ると(会社の下のコンビニで弁当でも買えば良かった。笑)、大手電気メーカーH社の女性社員が、私がエレベーターに乗るまで、開ボタンをずっと押して待っていてくれました。

 

私の会社は最上階にありますので、私1人残して途中の階で降りるとき、彼女は閉ボタンをドアの外側から押そうとしますが、センサーが反応して閉じません。それでも手を伸ばして何度も押そうと試みます。

 

一番奥に居た私が手前に移動し閉ボタンを押さなくてもいいように、ドアを閉じようとしてくれているのです。「急ぎませんから」と言うと、「すみません」と頭を下げて離れていきました。

 

何という心配りなのでしょうか。A社やH社は超有名企業、社員教育も徹底しているでしょう。でもこんな優しい行動が咄嗟にできるのは、彼ら彼女らが元々持っている人の「価値」だと思います。

 

オフィスに戻って汗を拭きつつ席に着いたとき、こんな言葉を思い出しました。――この地上には二つの人種しかいない。品位ある人種とそうでない人種である――(V・E・フランクル『夜と霧』)